太陽電池の実際とその種類
実際に太陽電池ってどんなものなのか見てみよう。また、1口に太陽電池といっても、この前話した単結晶シリコンのほかにいろいろな種類があるので、それについても話をしよう。
たしか、太陽光発電が自然エネルギーの中にでは50%近くを占めていたわね。
そうだね。太陽というまさにどこにでも普遍的にあるエネルギーであること、屋根や土地に太陽電池パネルを設置すれば電気が得られるという比較的工事が容易なこと、さらにメンテナンスも楽ということなどが理由かな。それに、買取価格も少し高めだったことで、ソーラー設備を設置する場合、規模の大きければ大きいほど利益を上げられるという仕組みだったため、大きな資本力をもった企業がメガソーラーといわれる大規模設備を次々に作ったこともシェアがダントツの理由だね。
なるほどね。メンテナンスが楽といえば、うちも今のところ全くトラブルはないわね。
幸いにね。でも、太陽光発電でもトラブルはあるんだよ。
そうなの?たとえば、どんなトラブルがあるの?
そうだね。パネルが汚れて発電量が低下したり、断線やパワーコンディショナーの故障、あるいは配線網の電圧との関係で、発電した電気を売電できなかったりということもあるんだ。さらに、太陽電池パネルで使われている電子部品の故障などもあるそうだよ。
なるほどね。太陽電池と言えどもまったくメンテナンスフリーではないのね。
といっても、それほど発生頻度は多くないから、そんなに心配することはないよ。
わかった。
本当は、太陽光だけでなくいろいろな発電方法が均等に普及していくのがいいんだろうけど、風力やバイオマス、小水力、地熱などは、発電所を建設する場合、環境アセスメントを行う必要があったり、制度上の障害や地域で取り組むうえでの資金問題とか、系統への接続問題(費用、首都圏への送電網の利用制限など)とかの課題があったりして、普及が制限され、結果的に太陽光だけが伸びてしまった。そのため、太陽光発電の買取価格はどんどん下がっているんだ。
そうね。来年度はまた下がるんでしょうね。
うん、多分ね。
そうだね。いつものように少しおさらいをしておこうか。
太陽電池は、英語ではsolar cellという。
太陽電池は乾電池などと違って、電気を貯めるものではなく、発電するもの。
発電するには太陽の光が必要。つまり、太陽電池は光エネルギーを電気エネルギーに変換する装置。
太陽電池は半導体からできている。
半導体とは、通常は電気を通さないが、条件によっては電気を通す物質
よくできました。
最後の条件ってなあに。
そうだね。周囲の電場や温度、あるいは光などかな。
半導体って具体的にどんなものがあるの?
そうだね。一口に半導体といってもいろいろなものがあり、太陽電池にもいくつか使われているが、ここでは、代表的な結晶性シリコンを原料にした半導体を例にして説明しようかな。これはうちの太陽電池でも使われているんだよ。
実際の太陽電池で見てみよう。内部までは見えないが、に電極をとりつけたものが太陽電池のセルです(下の図)。n型半導体側の電極は太陽光を通すためガラス張りの透明になっている(実際には櫛形でその隙間を光がとおります)。p型半導体側の電極は金属です。
太陽電池の種類
一口に太陽電池と言っても、いろいろ種類があります。もちろん原理は変わらないのですが、半導体の原料や作り方が異なるのです。
大きく分けると、すでに説明したシリコン系のほかに化合物系、および有機系があります。
シリコン系は、単結晶、多結晶、無結晶(非晶質:アモルファス)、さらには単結晶とアモルファスを混合したハイブリッド(HIT)などが開発されておりそれぞれに特徴があります。
化合物系は、シリコン以外の金属を使うもので、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)の4種の金属化合物からなる半導体を使うもので、CIGSまたはCIS系太陽電池と呼ばれています。化合物系は、現在はシリコン系に比べて変換効率は低いのですが、安価であること、モジュールの厚みが薄くできること、太陽に当たると発電量が増えること、高温に強いことなどの特長があります。ただ、希少金属であるインジウムを使うことから資源量が心配されます。
有機系は、有機半導体といわれる物質を使っています。p型とn型の有機半導体を混ぜて溶かし、これを電極のついた基板上に塗って薄膜にして金属電極をつければ出来上がるとのことで、非常に簡単に作ることができるそうです。薄膜なので他の太陽電池とは違った使い方ができ、今後の利用が期待されます。
今、市販されている太陽電池は大半がシリコン系で、多くのメーカーから販売されています。CIGS系は1社が扱っています。有機系はまだ発展途上です。
<続く>