目標16~17番はなに?
さて、いよいよSDGsのお話も最後になりました。
ここでは、17の目標のうち16番と17番についてと、日本におけるSDGsの認知度、達成度についてお父さんが話してくれます。


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いよいよ最後の2つ、PeaceとPartnershipについての話だね。
16番目の目標は、Peace,「平和と公正をすべての人に」だね。
英語では、Peace, Justice and Strong Institutionとなっている。最後の強力な機関・団体という言葉は和訳にはないね。これは国連自身のことを言っているのかな?
日本は、公正かどうかは別にして、1945年以降、ずっと平和が保たれている。平和ボケなんていわれることもあるけど。
そうですね。でも、世界を見ると、ロシアによるウクライナへの侵攻、そして最初に攻撃を受けた報復とはいえ、イスラエルの攻撃で罪のない住民が4万人も命を失っている。国連はそれを止められない。
まったく目標に逆行しているけど、これが現実なんだ。だからこそ必要な目標かもしれないね。
そうですね。
最後の目標は、Partneship、「パートナーシップで目標を達成しよう」だね。
英語では、Partnerships for the Goalsだ。これまで話してきたように、SDGsの目標は全部で17もあり、しかも幅広い分野にわたっている。
世界中の人が協力しなければ、到底なしえないね。
国家レベル、世界レベルで取り組むべきことがたくさんあるけど、世界の4分の3をしめる開発途上国が発展して目標を達成するためには、多くのお金が必要になる。
それを援助するのが先進国だね。
その通り。先進国がお金や技術を提供して開発途上国の発展を援助する仕組みがODA(政府開発援助)だ。
聞いたことがある。
わかった。
開発が遅れている国は、ODAが頼りなんだろう?
そうなんですけど、金額が足りなくて、途上国の開発も伸び悩んでいるようです。
そうなのか。
2020年の世界のODAの総額は1610億ドルとのことですが、援助する先進国の国民総所得に置き換えるとわずか0.32%だそうです。
どれくらい必要なのかな。
国民総所得の0.7%くらいが目標だそうです。
まだまだ足りないということだね。
そうだね。さて、以上でSDGsの17の目標についての話は終わることにしよう。最初にも言ったが、これまでの話で気になったことや、もっと詳しく知りたいことがあったら自分で調べてみて。
了解です。
SDGsの目標は、達成するのは達成できなくても少しでもいい方向へ向かうように努力することが大事だと思う。そのためには、国だけでなく、地域・学校・家庭、そして実や光も含めて、ひとりひとりがSDGsを担うつもりでいたいね。
そうだね。僕たちがすべての目標に取り組むことなんて無理だと思うから、自分の身の周りを見直してみて、まずはそれがどの目標に該当するのか、それを少しでもよくするにはどうすればいいのかを考えることが必要なんじゃないかな。
いいこと言うね。その通りだ。そのようにして、世界の人が意識を変えれば、それがSDGsの目標の達成に少しでも近づくことになる。それこそが、SDGsを作った目的なんじゃないかな。
ところで、日本では、SDGsのことはどれくらい知られているのかな?
数年前まで、日本はほかの国に比べると圧倒的にSDGsを知っている人が少ない国だといわれていた。世界経済フォーラムの「SDGsの認知率調査(2019年)」では、日本は対象国28カ国中の最下位で、「SDGsのなじみが最もない国」といわれていたんだ。
そうだったんだ。
これではいかんということで、学校の教科書に載せたり、テレビや新聞あるいはコマーシャルで取り上げるようになって、ようやく認知度が上がってきたみたいだね。
学校の授業でも習っているからね。クラスのものは誰でも知っているよ。
そのおかげで、アンケートをすると、10代の人を中心に全体では90%の人が知っていると答えるようになったということだよ。
でも、SDGsという言葉は知っているけど、SDGsの内容は分からないという人も多いよ。
そうだね。知っていても自分には関係ないと思っている人もいるんじゃないかな。
中身を知らなければ、世界や日本にどんな問題があるのかもわからず、解決のための行動をおこすこともできないよ。
そのとおりだね。
お父さんが最初に言っていたけど、SDGsは2015年に国連サミットで作られ、達成期限は2030年ということだったけど、そこで、どのように達成度を評価するのかなあ。
おっ、いい質問だね。達成度については、ある機関が2016年から毎年各国のSDGsの取り組みを100点満点で点数化してSDGs達成度(SDG Index)とランキングを公表しているんだ。
へーえ。おもしろそう。日本はどれくらいなの?
2024年の報告書をみると、日本の点数は79.87点で、ランキングでは世界で18位ということだ。
高い方ではあるね。
実は、2017年は11位だったんだ。
へーえ。
でも、それをピークに年々下がってきて、2023年には21位になったが、少し盛り返したみたいだね。
ちなみに、1位はどこなの?
4年連続でフィンランドらしい。その後、スウェーデン、デンマークなどの北欧の国が続いているよ。
欧米諸国の順位は?
イギリスやフランスは日本より上だけど、アメリカや中国、ロシアなどは日本より下だよ。
へーえ、そうなんだ。
この調査では達成度を4段階に分類しているんだ。すなわち、達成済み、課題が残る、重要な課題がある、深刻な課題があるの4つだよ。
日本では、どんな目標が達成されているの?
目標9だよ。
「産業と技術革新の基盤をつくろう」だね。たった、1つだけ? もっとあると思った。
わしも、感覚的にはもっとあると思ったね。
課題が残る目標ってなに?
目標1,3,4、6、16の5つだね。
「貧困をなくそう」、「すべての人に健康と福祉を」、「質の高い教育をみんなに」、「安全な水とトイレを世界中に」、「平和と公正をすべての人に」の5つだね。
実は、2023年の報告では、目標4「質の高い教育をみんなに」は達成済みだったんだが。
達成済みなのに?
そうだね。また課題が出てきたんだろうね。
でも、ここまでの6つについては、まあまあ達成しているといえるんじゃないかな。問題はそのあとだね。
重要な課題があるものだね。
そう。重要な課題があると評価されたのは、目標2、7、8、10、11、17の6つだ。
「飢餓をなくそう」、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、「働きがいも経済成長も」、「人や国の不平等をなくそう」、「住み続けられる街作りを」、「パートナーシップで目標を達成しよう」の6つだね。
飢餓をなくそうに重要な課題があるというのは、ちょっと納得できないな。
そうですね。栄養関係はいいのですが、持続可能な窒素管理というのがダメのようです。
なるほど、農作物の肥料の関係だね。そんなこともこの目標の指標になっているのか。
残りは5つだけど、これらには深刻な課題があると評価されている。
へえー。5つもあるの?
残念だけど、目標5、12、13、14、15の5つだね。
やはり、ジェンダー平等か。
国会議員(衆院議員)の女性比率の低さと男女の賃金格差が特に問題とされたみたいです。
やっぱりね。
あとは、地球環境関係で、この分野はほぼ全滅です。
目標達成には遠く、改善すべき課題が多いということか。
そうですね。目標12「つくる責任、つかう責任」は、電子機器の廃棄量やプラスチックごみの輸出量の多さが引き続き問題視されているみたいです。
なるほどね。
目標13「気候変動に具体的な対策を」は、化石燃料の燃焼やセメント製造にともなう二酸化炭素(CO2)排出量などが多いことが、低評価に繋がったようです。
それは理解できるね。
目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさも守ろう」もほぼすべての項目に課題があるとされています。
日本でもまだまだ課題が多いね。目標達成期限まであと6年か。実や光の時代になって、これらが少しでも解決されて、理想に近い国、世界になっていくといいね。
がんばらなくっちゃ。
ははは、でも、そう簡単にはいかないから、気長にね。
ほんとうにそうですね。今日は長くなってしまいました。この辺でおわりにしましょう。
そうしよう。お疲れさん。
― 完 ―